船釣りタックル紹介 イシナギ編

 

イシナギ釣りでの基本的なタックルです。(イラストをクリックすると拡大して見る事ができます)

イシナギは「モロコ」とも呼ばれ、最大で2mを超える大型魚です。サイズが大きくパワーもある魚の為、イシナギの強烈な引きにも耐えられるタックルや仕掛けが必要です。

普段は数百mの深場で生息していますが、5~6月の産卵期には水深100m前後の浅い場所にも移動してくる為、この時期がイシナギ釣りのベストシーズンになります。

エサは生きているイカや、スーパーなどで売っているイカ(切られていないもの)を主に使用し、イカが手に入らない場合、サバなどの魚を1匹そのまま針に付けて釣りをします。

アタリを感じてもアワセは焦らず、重みを感じてからアワセを入れます。魚が針に掛かり、ある程度巻き上げてくると、青物などに比べると暴れる事が少なく比較的簡単に巻き上げる事ができます。

釣果を伸ばす為には相手を知る事が大事です。と言う事でイシナギの紹介です。

 

イシナギってどんな魚?

最大で全長2m、重量200kgを超える大型魚で、日本近海で狙う事のできる最大級の魚です。オオクチイシナギとコクチイシナギの2種類が存在し、日本にはコクチイシナギがほとんどいない為、オオクチイシナギがターゲットになります。

オオクチイシナギは、その名の通り、口が大きく肉食性で魚類、エビなどの甲殻類、イカやタコなどの頭足類を捕食しています。

水深400~600mの岩礁帯に生息し、5~6月の産卵期には100m前後の場所に移動してくる為、この時期がイシナギ釣りのベストシーズンです。

地域によっては「モロコ」と呼ばれていますが、高級魚で有名なクエも、モロコと呼ぶ地域もあり、呼び名が紛らわしい魚です。

食用時の注意点

成魚の肝臓はビタミンAを多量に含んでいる為、食べるとビタミンA過剰摂取になり、腹痛、吐き気、嘔吐などの中毒症状になる可能性があります。その為、食品衛生法で肝臓の食用は禁止されています。

 

リールの選び方

使用する道糸が300~600m巻ける 電動リール 又は 手巻きレバードラグリールを使用します。

強烈なイシナギの引きにも負けない、ハイパワー電動リールがオススメで、産卵期で狙う水深が100mより浅い場合は、レバードラグリールも使用する事ができます。

オススメ電動リールサイズは・・・

ダイワは600~800番

シマノは4000~6000番

 

入門用オススメ電動リール

価格を抑えたイシナギ釣りで使用できる電動リールです。

 

オススメ高性能電動リール

この釣りに向いている最高性能の電動リールです。性能重視の為、価格は上がってしまいますが、グレードの低いリールには無い機能や、パワー、スピードなど様々な面でトップクラスの性能を誇っています。

 

バッテリーについて

電動リールを使用する為にはバッテリーが必要になります。バッテリーの種類で電動リールのパワーやスピードが上がる事はご存じでしょうか?

電動リールの性能UP!? リチウムイオンバッテリーとは?

 

オススメ レバードラグリール

PE8号300m以上の巻糸量と、イシナギの強烈な引きにも負けないパワーのリールが必要になります。

 

ロッドの選び方

大物用、泳がせ用、キハダマグロ用などのワンピースロッド(つなぎ目の無い一本の竿)で全長1.5~2.3m程で、7:3~6:4調子の竿を使用します。

イシナギが針に掛かった直後は根に潜ろうとする為、根に潜られないように針に掛かったら一気に海底から引き離します。そして、魚体も大型でパワーもあるので、中途半端な竿では釣り上げる事は難しくなります。

 

オススメロッド

イシナギ釣りに向いているワンピースロッドです。

 

オススメ高性能ロッド

最高性能の大物用ロッドです。性能重視の為、価格は上がってしまいますが、グリップの形状にもこだわり、細かい所の作りもしっかりしている為、見た目も良いロッドです。

 

道糸の選び方

PEライン8~10号を使用します。

長さは300~600mリールに巻いて使用します。

 

道糸の結び方はこちらへ

これだけは覚えておきたいライン(釣り糸)の結び方 ラインと金具編

 

オススメ道糸

とにかく安い道糸を使用したい方にオススメ

 

最強クラスの耐久性と強度を誇る、高性能PEラインです。

 

仕掛け

イシナギの仕掛けは、幹糸、ハリス、針、オモリを使用した胴突仕掛けです。

岩礁帯での釣りで根掛かりの可能性がある為、予備の仕掛けは準備しておきましょう。

 

針について

クエ針30~40号、泳がせ30~40号などを使用します。

針数が1個の場合はイカの頭やエンペラに針を刺し、2個の場合はエンペラと漏斗に針を刺して仕掛けに取付けます。

 

幹糸について

60~100号の大物用ハリスを使用します。

 

ハリスについて

40~80号の大物用ハリスを使用します。

 

捨て糸について

10~16号のナイロン製かフロロカーボン製のハリスを1m以下の長さで使用します。

捨て糸を使用しない場合、イラストのようにダブルスナップを使用してオモリを取付けます。

 

オモリについて

120~300号のオモリを使用します。

オモリの号数は、エリアや船宿で決められている為、わからない場合は事前に確認が必要です。

 

スナップについて

イシナギ狙いの仕掛けでは、スナップも強度の高いものを使用します。サイズは、トローリングスナップ9~10号や、ボールベアリングスナップ9~10号が目安となります。

 

便利グッズ

パワースクイッド(7インチ)

イシナギ釣りでは、活きイカや加工されていないイカをエサとして使用します。

事前にエサを準備する場合、スーパーの鮮魚売り場などでイカを探す事になりますが、加工されていないイカを見つけるのは難しい状況もあるかと思います。

ここでオススメするものが、パワースクイッドと言うワーム(疑似餌)です。

イカの形をしたワームで7インチ(約17.8cm)あります。長期保存も可能で夜光など海底で光るカラーもあります。

 

ラインブレイカー

根掛かりする確率が多いこの釣りでは、根掛かりの対処が必要になります。根掛かりした仕掛けを無理やり引っ張ている人が見受けられますが、これではロッドやリールに負担が掛かってしまい、最悪の場合、ロッドやリールが破損してしまいます。

ここでオススメするものが、ラインブレーカーと言う道具です。

金属の筒の周りに滑り止めが巻いてある構造で、根掛かりした場合、PEラインをラインブレーカーに巻き付けて引け上げ、ラインをカットします。

ラインと仕掛けを結ぶ時にも使用できるので、一つは持っていたい便利グッズです。

 

最後に

仕掛けの作り方や、更に詳しい仕掛けについてはこちらへ

船釣りの仕掛けを自作しよう イシナギ編

 

船釣りから堤防、砂浜などの陸っぱりまで、様々な釣りのタックルや仕掛け、仕掛けの作成方法を対象魚別に詳細なイラスト付きで紹介しています。

タックル・仕掛け一覧