イサキの船釣りでの基本的なタックル・仕掛けです。(イラストをクリックすると拡大して見る事ができます)
イサキ釣りの特徴は数が釣れる事です。釣れ過ぎてしまう為、上限数が決められている地域もあり、その上限に達してしまう事も珍しい事ではありません。
あまり深いところにいない魚なので、狙うポイントは水深10~40m程の場合が多く、比較的ライトタックルで釣りができる為、初心者でも十分に楽しむ事ができる魚です。
イサキは美味しい魚として知られていて、塩焼き、刺身、煮つけなど、色々な料理で楽しむ事ができますが、特にイサキの塩焼きは有名で、焼いた皮は、他の魚には無い美味しさがあります。
釣果を伸ばす為には相手を知る事が大事です。と言う事で、イサキの紹介です。
イサキってどんな魚
大きさ
- 最大で50cm程にまで成長
生息域
- 外洋に面し、海藻が多く水深の浅い岩礁域
捕食している生物
- 小魚
- 甲殻類
- 多毛類
特徴
- 昼間は海藻の多い場所の海底付近に潜んでいる
- 夜行性の為、夜間は海面付近まで浮かんできて積極的にエサを捕食する
- 群れで行動する
- 産卵前は群れの規模が大きくなる
- 小さくても美味しい
釣りでの注意点
- タナ(狙う水深)の取り方が重要
- 背ビレが硬い為、怪我に注意
釣りのシーズン
- 一年中釣れる
- 船釣りのベストシーズンは5~7月
- 陸っぱりのベストシーズンは7~9月
狙う水深
- 昼間は底付近~中層
- 夜間は中層~表層付近
産卵期
- 5~9月(南に行くほど産卵期は早い)
旬
- 春~夏
その他
幼魚は体の上半分が やや明るい茶色と黄色の縞模様です。その為、イノシシの子供の色に似ている事から、イサキの幼魚をイノシシの子供と同じく「ウリ坊」と呼んでいます。
リール
リールのサイズは使用するコマセカゴの号数で変わります。コマセカゴの号数は決められている船宿が多い為、分からない場合は事前に確認しましょう。
リールの種類
- 電動リール
- 両軸リール
- ベイトリール
リールサイズ(PE2~3号)
- 使用する道糸が100m以上巻けるもの
- ダイワ : 200~250番
- シマノ : 600~800番
リールサイズ(PE4~5号)
- 使用する道糸が200m以上巻けるもの
- ダイワ : 300~400番
- シマノ : 800~1000番
入門用オススメリール
価格が抑えられた釣り具大手メーカー(ダイワ)のこの釣りに向いている両軸リールです。このサイズは汎用性が高く、他の様々な釣りでも使用する事ができます。
カウンター付きオススメリール
イサキ釣りでは、船長の指示通りのタナ(水深)に合わせる事が重要で、水深が表示されるカウンター付きリールが便利です。
オススメ電動リール
手巻きに比べて重量は増しバッテリーが必要になりますが、電動リールは色々な機能が付いているので便利です。
バッテリーについて
電動リールを使用する為にはバッテリーが必要になります。バッテリーの種類で電動リールのパワーやスピードが上がる事はご存じでしょうか?
ロッド(竿)
最適なロッド
- コマセロッド(1.6~2.4m)
代用可能なロッド
- タチウオロッド
- ライトヒラメロッド
汎用ロッド
長さ1.6~2.4mで7:3~6:4調子、使用するオモリが扱える船用ロッド
入門用オススメロッド
価格が抑えられた初心者向けの汎用ロッド。アジやイナダ釣りなど他の釣りでも使用できます。
中級クラス オススメロッド
初心者向けのロッドより基本性能が高く、しなやかさ、感度などが上がっている為、扱いやすくなっています。
高性能オススメロッド
性能重視の為、価格は上がってしまいますが、グリップの形状にもこだわり、細かい所の作りもしっかりしている為、見た目も良いロッドになっています。
ライン(道糸)
ライン(道糸)は使用するコマセカゴの号数で変わります。コマセカゴの号数は決められている船宿が多い為、分からない場合は事前に確認しましょう。
素材
- PEライン
号数(太さ)
- コマセカゴ40~60号 → 2~3号
- コマセカゴ80号 → 3~5号
長さ
- コマセカゴ40~60号 → 100m以上
- コマセカゴ80号 → 200m以上
その他
両軸リールやベイトリールで水深カウンターが無いものを使用する場合、10m毎に色が変わり、1m毎にマーカーがあるラインを使用。色分けされていないラインは、船長から指示される魚のいるタナ(水深)を正確に狙う事ができない為、マーキングや色分けが無いものは、この釣りでは不向きです。
道糸の結び方はこちらへ
これだけは覚えておきたいライン(釣り糸)の結び方 ラインと金具編
オススメ道糸
とにかく安い道糸を使用したい方にオススメ
安い道糸を使用したいけど、激安な物では心配と言う方にオススメ
最強クラスの耐久性と強度を誇る、高性能PEライン
仕掛け
片テンビン、コマセカゴ、クッションゴム、幹糸、ハリス、針を使用した仕掛けです。
片テンビン
- アーム長 : 30~45cm
コマセカゴ
- ビシ
- カゴ+オモリ
- アンドンビシ
- ステン缶
サイズは40~80号を使用します。
サイズやコマセカゴの種類は、時期や地域、船宿で決められている場合があるので、わからない時は事前に船宿に確認して下さい。
ビシとカゴの違いを紹介していますので、興味がある方はこちらもどうぞ。
クッションゴム
- 長さ : 30~45cm
- 太さ : 1.0~1.2mm
幹糸
- 号数(太さ) : 1.5~3号
- 全長 : 3~3.5m
ハリス
- 号数(太さ) : 1.5~3号(幹糸と同じ太さ、又は幹糸より細くする)
- マダイなど大型の魚が混ざる場所では3号以上
- 活性が低く食いが悪い状況の時は細いハリスが有利
- 長さ : 10~30cm
針
- 種類 : ムツ9号
- 種類 : チヌ2~4号
- 本数 : 3本
ムツ針の特徴
ムツ針は、餌がイカ短やバイオワームの場合に使用します。餌がオキアミの場合には、オキアミが刺しにくいので使用しません。ムツ針は飲まれにくく掛けた魚をバラしにくい為、多点掛けを狙いやすい特徴があります。
チヌ針の特徴
チヌ針はオールラウンドタイプで、主に餌がオキアミの場合に使用します。針が軽い為、針の重みで刺し餌が沈みづらくなる特徴があります。
便利グッズ
高断熱性エサ箱
コマセ釣りでは、別にサシ餌を準備したり、コマセの中から形の良いオキアミを選別してサシ餌として使用します。気温が上がってくると、別に準備したサシ餌や選別して取り分けておいたサシ餌が時間と共に傷んでしまい、真夏などは黒く変色してしまう事もあります。傷んだサシ餌では針持ちも悪く、すぐ針から外れてしまったり、魚の食いも悪くなります。
このような状況で活躍するのが、断熱性の高いエサ箱、シマノの「サーモベイト ステン」です。
このエサ箱は外部の素材がABS樹脂、内部の素材がステンレスでできていて、ABS樹脂とステンレスの間に空気層があり、外部の温度が直接内部まで伝わらない為、中のサシ餌が長持ちします。中に保冷剤を入れて使用すると更に効果的です。
マグネット仕掛け置き
ハリスは長ければ長い程、針の数が多ければ多い程、船の上で扱う事が難しくなり、たとえ3本針でも、何も考えずにそのまま仕掛けを置いてしまうと、絡まってしまう事があります。風の強い日は、更に絡まりやすくなってしまいます。
このような状況で活躍するのが、第一精工の「ウルトラマグネット」です。
ウルトラマグネットは磁石で出来ている仕掛け置きで、ロッドホルダーなどに挟み込んで固定します。磁石が比較的強くなっている為、小さな針でもしっかり固定する事ができるので、ポイント移動時や、風が強い日などでも仕掛けが扱いやすくなり、絡まる事を防止できます。
ウイリー仕掛け
イサキ釣りではウイリー仕掛けも効果的です。
ウイリー仕掛けは、付け餌を使用せず疑似餌を使用する為、積極的な誘いが有効でルアー釣りに近い感覚があります。
基本的に、リールやロッド、テンビンやコマセカゴは通常の餌釣りと一緒でOKです。
数を狙いたい場合は4本針がオススメです。