イシモチの船釣りでの基本的なタックルです。(イラストをクリックすると拡大して見る事ができます)
イシモチは砂浜の遠投での釣り、堤防での投げ釣りなど、主に投げ釣りで狙う事のできるターゲットです。船釣りでは岸から近くのポイントでの釣りになり、電動リールなどの重装備は必要なく、手軽なタックルで釣りをする事ができる為、初心者でも楽しむ事ができる釣りです。
釣果を伸ばす為には相手を知る事が大事です。と言う事でイシモチの紹介です。

イシモチについて
イシモチは正式和名が「シログチ」と「ニベ」という魚の呼び名です。イシモチと言う呼び名は2種類の魚とも硬い耳石(じせき)が頭部にある為、石を持っている魚 → 石持 → イシモチが名前の由来と言われています。
シログチってどんな魚?
大きさ
- 最大で40cm程にまで成長
生息域
- 水深100mより浅い砂泥底に生息
捕食している生物
- 多毛類
- 甲殻類
- 小魚
特徴
- 内の浮き袋を使い「ぐうぐう」と鳴く事から、関西などでは「グチ」と呼ばれている
- 群れを作る
- 産卵期に浅場に移動してくる
- 海水に濁りや夜に活性が上がる
- ニベに比べ、やや深場に生息していて内湾に多い
- ニベに比べ、白みの強い銀色をしている
釣りでの注意点
- 早アワセNG、魚の重みを感じてからアワセる
釣りのシーズン
- 一年中釣れる
- 陸っぱりのベストシーズンは6~11月
狙う水深
- 底付近
産卵期
- 5~8月
旬
- 4~8月
食べる場合の注意点
- 鮮度落ちが早い
- 身が柔らかい為、捌く時は丁寧に扱う
- ニベに比べ、やや水っぽい
ニベってどんな魚?
大きさ
- 最大で70cm程にまで成長
生息域
- 近海の砂泥底に生息
捕食している生物
- 多毛類
- 甲殻類
- 小魚
特徴
- 内の浮き袋を使い「ぐうぐう」と鳴く事から、関西などでは「グチ」と呼ばれている
- 群れを作る
- 産卵期に浅場に移動してくる
- 海水に濁りや夜に活性が上がる
- 汽水域にも入ってくる
- シログチに比べ、浅場に生息していて外洋に面した場所に多い
- シログチに比べ、灰色が強く やや青みががっている
釣りでの注意点
- 早アワセNG、魚の重みを感じてからアワセる
釣りのシーズン
- 4~12月
- ベストシーズンは7~9月
狙う水深
- 底付近
産卵期
- 4~9月
旬
- 4~8月
リール
リールの種類
- 両軸リール
- ベイトリール
リールサイズ
- 使用する道糸が100m以上巻けるもの(PE1~2号、ナイロン・フロロカーボン3~5号)
- ダイワ(PEライン) : 100~200番
- ダイワ(ナイロン、フロロカーボン) : 100~250番
- シマノ (PEライン): 100~400番
- シマノ (ナイロン、フロロカーボン): 300~800番
※PEライン専用機種にナイロンやフロロカーボンの道糸を巻いて使用すると、リールの破損(特にスプール部分)につながりますので、購入の際は使用できるライン(道糸)の種類を確認して下さい。
入門用オススメリール
価格が抑えられた釣り具大手メーカー(ダイワ)のこの釣りに向いている両軸リールです。このサイズは汎用性が高く、他の様々な釣りでも使用する事ができます。
中級クラス オススメリール
初心者向けリールより基本性能が高く、耐久性も上がっている為、少し高性能なリールが欲しい、長くリールを使用したい方などにも向いています。
高性能オススメリール
軽いリールの方が感度が良くなり、アタリを取りやすくなります。価格は上がってしまいますが、基本性能が高く非常に軽い両軸リールです。
ロッド(竿)
使用可能なロッド
- メバルロッド
- マゴチロッド
- ライトヒラメロッド
汎用ロッド
長さ1.8~2.4mで7:3~5:5調子、使用するオモリが扱える船用ロッド
硬すぎるロッドや、9:1などの先調子のロッドは、イシモチに違和感を与えてしまい、針掛かりが悪くなってしまいます。
スピニングリールを使用する場合は、シロギスロッドでも代用可能です。
入門用オススメロッド
価格を抑えた初心者向けのロッドです。
中級クラス オススメロッド
初心者向けのロッドより基本性能が高く、しなやかさ、感度などが上がっている為、扱いやすくなっています。
高性能オススメロッド
性能重視の為、価格は上がってしまいますが、グリップの形状にもこだわり、細かい所の作りもしっかりしている為、見た目も良いロッドになっています。
ライン(道糸)
素材
- PEライン
- ナイロン
- フロロカーボン
号数(太さ)
- PEライン : 1~2号
- ナイロン、フロロカーボン : 3~5号
長さ
- 100m以上
素材については主にナイロン、フロロカーボン、PEラインの3種類ありますが、それぞれ以下のような特徴があります。
ナイロンラインの特徴
- 価格が安い
- 糸グセはフロロカーボン製より付きにくい
- 扱いやすい
- 伸縮性がある為、エサを食い込ませやすくなり、針掛かりが良くなる
- 感度は劣る
フロロカーボンラインの特徴
- 根ズレに強い
- 透明度が高い
- 伸縮性はナイロンより少ない
- 糸グセが付きやすい為、扱いにくい
PEラインの特徴
- 糸グセは、ほぼ無し
- 飛距離を出せる
- 伸縮性は、ほぼ無し
- ラインの中で一番高感度
- 価格が高い
- 根ズレに弱い
- 熱に弱い(結ぶ時の摩擦熱に注意が必要。摩擦熱を発生させないようにゆっくり結ぶ)
道糸の先端やサルカンとの結び方などはこちらへ
これだけは覚えておきたいライン(釣り糸)の結び方 ラインと金具編
オススメ道糸(PEライン)
とにかく安いPEラインを使用したい方にオススメ
安い道糸を使用したいけど、激安な物では心配と言う方にオススメ
最強クラスの耐久性と強度を誇る、高性能PEライン
仕掛け
幹糸、ハリス、針、オモリを使ったシンプルな仕掛けです。
底を狙う為、根掛かりの可能性があります。予備の仕掛けは準備しましょう。
幹糸
- 号数(太さ) : 3~4号
- 素材 : フロロカーボン
ハリス
- 号数(太さ) : 2~3号
- 長さ : 25~35cm
- 素材 : フロロカーボン
低活性時など、魚の食いが悪い時は一番下のハリスを長めにして、エサが底に着く位にすると効果的
針
- 種類 : 丸セイゴ10~13号
- 種類 : ムツ10~13号
- 本数 : 2~3本
オモリ
- 20~30号
時期や地域、船宿で決められている場合があるので、わからない時は事前に船宿に確認しましょう。
便利グッズ
底を狙う為、根掛かりの対処が必要になる場合があります。根掛かりした仕掛けを無理やり引っ張ている人が見受けられますが、これではロッドやリールに負担が掛かってしまい、最悪の場合、ロッドやリールが破損してしまいます。
ここでオススメするものが、ラインブレーカーと言う道具です。
金属の筒の周りに滑り止めが巻いてある構造で、根掛かりした場合、PEラインをラインブレーカーに巻き付けて引け上げ、ラインをカットします。
ラインと仕掛けを結ぶ時にも使用できるので、一つは持っていたい便利グッズです。
釣りのコツ
- イシモチは海底付近に生息している為、底付近を狙う
- オモリを少し海底から浮かせた状態でアタリを待つ(船の揺れでオモリが海底をトントンする位でOK)
- 群れで生息している為、釣れたりアタリがあった場所を狙う
- アタリがあったら、魚の重みを感じてからアワセる
注意点
- 早アワセはNG
- 常にオモリが海底に着いている状態にしない
周りが釣れているのに、自分だけが釣れない場合の確認ポイント
タナ(狙う水深)
タナを間違えていると釣れません。イシモチは海底付近にいる為、底を狙います。
誘い方
時々、仕掛けを上下させ誘いを入れます。激しく動かす必要はありません。
仕掛け
低活性時は一番下の針によく反応します。一番下の枝糸(ハリス)を長くすると低活性時には有効になります。
