泳がせ釣りは、生きているアジやイワシなどの小魚をエサとして使用し、大型の魚を狙う釣り方です。ブリなどの青物の他にも、ヒラメや根魚も狙える釣り方で、ブリやワラサを狙う場合、コマセ釣りよりもサイズの大きな魚の釣れる確率が高い事が特徴です。
そんなブリやワラサの泳がせ釣り用の仕掛けを自作してみてはいかがでしょうか?
パワーのあるブリやワラサが相手になる為、針とハリスの結び方は、キハダマグロ釣りで使用されている「南方延縄結び」を使用したりと、高強度で仕掛けを作る事が大事です。
そして、自作の仕掛けの利点はコストを抑えられる事です。作る楽しさもあり、自作の仕掛けで釣れた時の喜びは完成品の仕掛けを使用して釣れた時より大きいと思います。そして、仕掛けを自作できる技術があれば、船の上で傷んだハリスを切って、仕掛けを作り直す事もできるようになる為、一つの仕掛けを長持ちさせる事だってできます。

必要な材料
- ハリス 12~20号(幹糸で使用)
- ハリス 8~16号(幹糸~針間で使用)
- 針 ヒラマサ12~18号
- スイベル 1~2/0号
- スナップ付きスイベル 3~4号
- 親子スイベル 1×2~1/0×1
- ソフトビーズ
仕掛けの種類により必要なもの
- ハリス 6号(捨て糸で使用)
- ダブルスナップ 3~4号
幹糸
12~20号 ナイロン製 又はフロロカーボン製を使用
ルアー用のショックリーダーを使用してもOK。40~70lbでナイロン製 又はフロロカーボン製を使用
素材については主にナイロン、フロロカーボンの2種類使用しますが、以下のような特徴があります。
ナイロンの特徴
- 価格が安い
- 糸グセはフロロカーボン製より付きにくい
- 扱いやすい
- 伸縮性がある為、衝撃を吸収できる
- 感度は劣る
フロロカーボンの特徴
- 根ズレや擦れに強い
- 比重はナイロンより重い(沈みやすい)
- 透明度が高い
- 伸縮性はナイロンより少ない為、感度が良い
- 糸グセが付きやすい為、扱いにくい
ハリス(幹糸~針間)
8~16号 ナイロン製 又はフロロカーボン製を使用
ルアー用のショックリーダーを使用してもOK。30~55lbでナイロン製 又はフロロカーボン製を使用
捨て糸
ハリス6号前後 フロロカーボン製 又は ナイロン製を使用
根魚も一緒に狙う場合など、捨て糸を使用しない方がいい状況もあります。捨て糸を使用しない場合、ダブルスナップを使用してオモリを取付けます。
針
ヒラマサ12~18号を使用
ワラササイズがメインの場合は12~14号、ブリサイズがメインの場合は14~18号が目安
スイベル、スナップ付きスイベル
道糸側に1~2/0号を使用(ボールベアリングスイベルは6~7号)
オモリ側に3~4号を使用(ボールベアリングスイベルは4~5号)
道糸側にスナップ無し、オモリ側にスナップ付きを使用すると、仕掛けを使用する時に迷わず準備する事ができます。
ボールベアリングが組み込まれ、回転性能を高めた高性能スイベルもあります。通常のスイベルは号数の数字が上がればサイズは小さくなりますが、ボールベアリングスイベルは号数の数字が上がるとサイズが大きくなる為、サイズ選びでは注意が必要です。
親子サスイベル(親子サルカン)
1×2~1/0×1号を使用(ボールベアリングタイプは6×5号)
回転性能が高いボールベアリングタイプの親子スイベル
ダブルスナップ
捨て糸を使用しない場合、ダブルスナップ3~4号を使用
ソフトビーズ
ソフトビーズ(柔らかい素材のビーズ)を針に取り付ける事によって、活き餌に付けた針がズレるのを防止する役割があります。簡単に動いてしまうと役目を果たさない為、取り付けた時、簡単には動かない、針に対してやや小さめのソフトビーズを使用します。
取り付ける位置は、この後のイラストで説明します。

作ってみよう
材料がそろったら作ってみましょう。
スイベルへのハリスの結び方
スイベルなどの金具とハリスを結ぶ時は、強度の強い完全結びで結びます。
捨て糸側への負荷は軽い為、クリンチノットなどでもOKです。
結び方はこちらへ
これだけは覚えておきたいライン(釣り糸)の結び方 ラインと金具編
完全結びが終わったあとに編込みをする事で、更に強度が上がります。
針とハリスの結び方(南方延縄結び)
南方延縄結びはキハダマグロ釣りなどでも使用されている、強度の強い結び方です。
仕掛けの保管方法
作成した仕掛けを保管する場合、専用の仕掛け収納ケースなどを使用すると、糸が絡まることなく作成した仕掛けを収納することができ、船の上でもすぐに使用する事ができます。
