ティップラン エギング(ボート エギング)の基本的なタックルです。
ティップラン エギングはボート エギングとも言われていて、船やシーカヤックなどに乗り、そこからエギングでイカを狙う釣り方です。
主に狙うターゲットはアオリイカになりますが、他にもコウイカ(スミイカ)、コウイカの仲間でカミナリイカ(モンゴウイカ)が釣れます。稀にケンサキイカが釣れることもあり、美味しいイカが盛りだくさんの魅力的な釣りです。
狙うポイントは、アオリイカがメインなので比較的浅いエリアになります。船でのイカ釣りと言えば、ヤリイカやスルメイカ釣りのような電動リールを使用した重装備の釣りを想像される方がいるかもしれませんが、ティップラン エギングでは、ヤリイカやスルメイカ釣りのように水深100m以上の深さを狙う事は無く、あまり沖に出ることもありません。その為、スピニングタックルでOKな船釣りの中では荷物が少なく比較的お手軽な釣りです。
釣果を伸ばす為には、相手を知る事が大事です。と言う事で、アオリイカの紹介です。
アオリイカについて
アオリイカの寿命は1年と言われています。
海水のきれいな浅い岩礁域に生息しています。東京湾北部などの都心に近いエリアなどは、生息できる条件に適していないので、ほとんど姿を見ることはありません。
イカは魚とは違って匂いを感じることができないと言われています。その代わりに目が良いので、目を便りに餌である小魚などを捕食します。なので、濁りが酷い場合などは、釣ることが難しいです。
産卵期は春~夏、具体的には4~9月で海藻や沈んでいる木などに産卵します。孵化したアオリイカは、秋位から狙うことができますが、この時期は型が小さいです。冬になると深場へ行ってしまうため、陸っぱりで狙うことは難しいですが、ティップラン エギングで狙う事は可能です。そして、成長したアオリイカは春になると浅場へ来る為、陸っぱりでも狙う事ができます。春のアオリイカ釣りは、数はあまり釣れませんが型が大きいのが特徴です。
狙うポイントは、潮通しの良い岩礁域や海藻が生えているエリアです。大潮の日がヒット率が高く、晴れている日より曇りや小雨の日が良いです。
リールの選び方
使用するリールはスピニングリールです。
エギングで使用するリールと言えば、ダブルハンドルのリールが多く発売されていますが、シングルハンドル、ダブルハンドルのどちらでもティップラン エギングで使用可能です。バランスと手返しの良いダブルハンドルを選ぶか、軽いシングルハンドルを選ぶかは、リールを使用する人の好みで大丈夫です。
ラインは、トラブルを考慮して最低150m必要になります。150m以上巻けるリールが基本となります。
オススメリールサイズは・・・
ダイワは2000~3000番
シマノは2000~3000番
ギア比に関しては、糸フケを素早く取れ、エギを素早く回収できるハイギアモデルの方をオススメします。
春などの、イカのサイズが大きい場合、ドラグを使用したアオリイカとのやり取りが必要になってきます。ドラグの性能が高いリールがこの釣りには向いています。
ドラグの性能は、正直言ってリールの価格に比例します。(価格が高ければ、ドラグの性能も高い)大型のアオリイカを狙う場合は3万円以上のリールをオススメします。
イカのアタリは魚に比べると小さく、慣れていないと、なかなかアタリを取ることができないかもしれません。アタリを取りやすくする為には軽いリールが有利です。
※各メーカーでシャロースプールモデルなど、同じ型番でも糸巻量が違うものがあるので、購入の際は糸巻量を確認して下さい。
入門用オススメリール
価格を抑えた初心者向けリール。このサイズは汎用性が高く、他の釣りでも使用できます。
ステップアップ用オススメリール
ダイワ、シマノのエギング専用の中級機種。ドラグの性能も良く汎用性が高いです。そして安いリールより壊れにくいと言った利点があります。(メーカーの説明ではエギング用と記載されていますが、他の釣りでも使用可能です)
高性能オススメリール
ダイワ、シマノの上位機種。性能重視のリールになりますので、価格は高めです。お財布と相談が必要になってしまいます・・・
ロッドの選び方
専用のティップラン エギングロッドを使用します。代用でアジングロッドでも使用する事は可能です。
陸っぱり用のエギングロッドは、この釣りにはあまり向きません。
こちらもリール同様に、軽く感度が良いものをオススメします。
入門用オススメロッド
価格を抑えた初心者向けのボート専用エギングロッド。
ステップアップ用オススメロッド
安いロッドより感度もいいボート専用エギングロッド。
高性能オススメロッド
各メーカーのエギングロッドの上位機種。最高のものを使用したいならコレです。性能重視のロッドになりますので、価格は高めです。お財布と相談が必要になってしまいます・・・
ラインの選び方
ラインはPE0.4~0.8号を使用し、ショックリーダーは6~12lb(1.5~2.5号)のフロロカーボン製を2~3m使用します。
アオリイカのアタリは小さい為、伸縮性が少なく細くアタリの取りやすいPEラインがエギングには向いています。
ショックリーダーに関しては、素材は「ナイロン」と「フロロカーボン」がありますが、フロロカーボンの方が透明度が高いので、目が良いイカが相手の場合はフロロカーボン製が向いています。
PEラインとショックリーダーの結び方はFGノットをオススメします。FGノットは時間がかかりますが、結び目が細いなどの利点があります。しかし、釣り場でラインが切れてしまい、現地でPEラインとショックリーダーを結ぶ事が必要な状況もあるかと思います。船の上では風が強いなど条件が悪い事がある為、FGノットの作成が難しい場合は簡単なトリプルエイトノットで対応しましょう。
FGノットやトリプルエイトノットの作成方法はこちらへ
これだけは覚えておきたいライン(釣り糸)の結び方 ラインとライン編
エギの選び方
ティップラン エギングでは、3.0~3.5号のエギを使用します。
狙う水深や潮の流れの速さなど、状況を考慮して使用するエギの重さを変えます。
陸っぱり用のエギとは違って、3.5号でも20g前後~50g以上と色々な重さのエギが存在します。同じ種類のエギを揃えるより、色々なカラーや重さのエギを幅広く揃えることをオススメします。
エギのカラーは、オレンジ、ピンク、ブルー、グリーン、パープルなどがよく使用されていますが、日中の濁りが少ない場合は、ブルー、グリーン、パープルなどの実際の小魚に近いカラーが良く、日中でも濁りがある日は、オレンジ、ピンクなどの目立つカラーがヒット率が高くなります。
特に日中はパープルのヒット率が高い傾向があります。
陸っぱり用のエギに仮面シンカーを取り付けて使用することもできます。物によっては、組み合わせがうまく行かない場合がありますので、事前に組み合わせを確認しましょう。
エギの中には、音が出るラトル入りのタイプもあります。このラトル入りのエギにイカの反応が良い事が多いので、ラトル入りのエギはオススメです。
釣り方
まずは、エギを底まで沈めます。この動作を底を取ると言いますが、エギングで底を取る事が大事です。
底をとったら、ロッドを素早く5~8回ほどしゃくり上げ、底から2~3mほどの場所でエギを止めてアタリを待ちます。待ち時間は10秒程で、あまり長い時間待っても意味がありません。
イメージは、水中でエギを激しく動かす事によって、エギに興味を持ったイカが近づいてきます。エギの動きが止まると、エギを生きている魚だと勘違いしたイカが「捕まえるチャンス」と思い、エギに襲い掛かってきます。この襲い掛かってきた時に、エギに引っ掛け釣り上げます。
あとは、ひたすら同じ動作を繰り返してアタリを待ちます。
アタリはものすごく小さい場合があるので、ちょっとでもおかしいと思ったら、ためらわずに合わせましょう。
最後に
その他の釣りも色々紹介していますので、興味がある方はサイトマップもご覧ください。