テンヤを使用したタチウオの船釣りでの基本的なタックルです。(イラストをクリックすると拡大して見る事ができます)
タチウオテンヤは、シンプルなタックル・仕掛けで簡単にタチウオが釣れる為、人気があり初心者にもオススメな釣り方です。エサの付け方が独特で、タチウオ専用のテンヤに小魚をワイヤー等で巻き付けます。
日により釣果の当たりハズレは大きい魚ですが、条件が良い日に当たれば2桁の釣果を狙える魚で、大きなタチウオ(明確な基準はありませんが)は「ドラゴン」と言われ、多くの釣り人はこのドラゴンサイズを狙っているかと思います。
タチウオは少々危険な魚で、歯が鋭い為に取り扱い注意です。直接魚体に触れないで、魚つかみなどを使用すると安全に扱う事ができます。慣れていないと、釣り上げた直後は暴れるので、魚つかみでつかむまでが大変ですが・・・
釣果を伸ばす為には相手を知る事が大事です。と言う事でタチウオの紹介です。
タチウオってどんな魚?
全長2mを超える特大サイズのタチウオも存在しますが、通常は約1.5m前後にまで成長する魚です。肉食魚で、小魚、イカなどを捕食し、歯が鋭くエサ取りが上手な事が特徴です。
群れて行動し、夜は水深数百mと深い場所に潜んで、日中は上の方まで移動して朝夕の高活性時は水面付近まで小魚を捕食しにやってきます。その為、時間帯などによりタチウオのいる水深が変わります。
幼魚の行動パターンは成魚とは逆で、日中は深い場所にいて、夜になると上へ移動してきます。河口などの汽水域まで入ってくる事があり、夜の堤などで狙う事ができます。
産卵期は6~10月で、雌(メス)の方が大きくなる事も特徴です。
鱗(ウロコ)が無く、調理しやすい魚で、体を覆ている銀色のものは「グアニン」と言う無味無臭の物質です。グアニンはこすればすぐ取る事ができますが、熱(約360°)で分解します。
外見が太刀(たち)に見える事や、頭を上にして立ち泳ぎをすることがある事が名前の由来になっています。
リールの選び方
使用する道糸が200m以上巻ける 電動リール 又は 両軸リール、ベイトリールを使用します。
高活性時など、アタリが多い時は電動リールが便利です。
タチウオ釣りは手持ちで誘いを入れ続ける釣りの為、できるだけ小さく軽いリールが向いています。
オススメリールサイズは・・・
ダイワは200~400番
シマノは300~800番
入門用オススメ手巻きリール
価格を抑えた初心者向けのタチウオ釣りに向いている手巻きリールです。船釣りが慣れていない方は水深がわかる「カウンター付き」のリールがオススメです。
入門用オススメ電動リール
価格を抑えた初心者向けのタチウオ釣りに向いている電動リールです。このサイズは汎用性が高く、他の様々な釣りでも使用する事ができます。
高性能オススメ電動リール
高性能の電動リールです。性能重視の為、価格は上がってしまいますが、グレードの低いリールには無い機能や、パワー、スピードなど様々な面で性能が高くなっています。
バッテリーについて
電動リールを使用する為にはバッテリーが必要になります。バッテリーの種類で電動リールのパワーやスピードが上がる事はご存じでしょうか?
ロッドの選び方
タチウオ用ロッド、タチウオテンヤ用ロッドを使用します。
汎用の船釣りロッドの場合は、使用するオモリが扱える 全長1.6~2.4m程で、9:1~6:4調子のものを使用します。
9:1~8:2調子は操作性重視、7:3~6:4調子は食い込み重視です。
入門用オススメロッド
価格が抑えられた初心者向けロッド。タチウオ専用の為、操作しやすく扱いやすいロッドです。
中級クラス オススメロッド
初心者向けのロッドより基本性能が高く、しなやかさ、感度などが上がっている為、扱いやすくなっています。
高性能オススメロッド
性能重視の為、価格は上がってしまいますが、グリップの形状にもこだわり、細かい所の作りもしっかりしている為、見た目も良いロッドになっています。
道糸の選び方
道糸はPE1.5~3号を使用します。200m巻いてあれば使用できますが、トラブルなどを考慮して300m以上巻いてあれば安心です。細い道糸は切れやすいですが、太い道糸より潮の影響を受けにくく、アタリが取りやすくなります。
道糸の結び方はこちら
これだけは覚えておきたいライン(釣り糸)の結び方 ラインと金具編
オススメ道糸
とにかく安い道糸を使用したい方にオススメ
安い道糸を使用したいけど、激安な物では心配と言う方にオススメ
最強クラスの耐久性と強度を誇る、高性能PEライン
仕掛け
リーダーとテンヤのみを使用したシンプルな仕掛けです。場合により、ワイヤーリーダー、ケミホタルを使用します。
テンヤについて
船釣り用のタチウオテンヤを使用します。30~50号を使用しますが、地域や時期、船宿で使用する号数が決められている場合がある為、事前に確認が必要です。
色は、時間帯や状況で反応が良い色が変わってくる為、数パターン準備しておく事をオススメします。
タチウオの歯で仕掛けを切られてしまう事を想定して、予備のテンヤも必要になります。
テンヤにエサを固定する為の「エサ巻きワイヤー」は、ほとんどのテンヤに付属品として付いていますが、無い場合は準備しましょう。
リーダーについて
リーダーはフロロカーボンの8~14号(30~50lb)を1~2m使用します。
リーダーと道糸の結び方は、FGノットやPRノットがオススメです。
リーダーが1mほどと短めの場合は、スイベル(サルカン)を使用して接続する事も可能です。リーダーが長い場合、スイベル(サルカン)を使用して接続すると、タチウオを船に引き揚げる時にやりづらくなってしまいます。
FGノットやPRノットの作成方法はこちら
これだけは覚えておきたいライン(釣り糸)の結び方 ラインとライン編
ワイヤーリーダーについて
タチウオの鋭い歯にも耐える事ができる金属製のワイヤーリーダーですが、スナップやサルカンに接続する為には、専用のプレス機やスリーブが必要になります。プレス機を買うのはチョット・・・。と ためらう方にオススメなのが、プレス機を使用しなくても、そのままスナップなどに結ぶ事ができるワイヤーリーダーがあります。
芯のメタル素材にソフトなコーティングをしているリーダーで、細く扱いやすい事が特徴です。メーカーはスナップなどへの接続は「パロマーノット」を推奨しています。
パロマーノットの結び方はこちら
これだけは覚えておきたいライン(釣り糸)の結び方 ラインと金具編
強度重視なら、完全な金属製のワイヤーリーダーがオススメです。こちらは、最初からサルカンに接続されている便利なワイヤーリーダーなので、プレス機を使用しなくてもそのまま使用できます。しかし、ワイヤーリーダーはオマツリ時にPEラインを傷めてしまう事がある為、注意が必要です。
ケミホタルについて
タチウオは、ケミホタルを使用すると反応が良くなる場合があります。ケミホタルはテンヤ付近のハリスに付けて使用します。テンヤの種類により、テンヤ本体に付けて使用できるものもあります。
釣り方
ポイントに到着し、船長から開始の合図が出たら指示された水深まで仕掛けを沈めます。ここでアタリを数秒待ち、反応が無ければ、ロッドをシャクリ誘いをかけます。あとは、アタリを待ち、誘いをかけるの繰り返しです。
誘いの間隔は状況により変わる為、船長に聞くか、一番釣れている人を参考にしたり、自分で見つけ出すのも面白いかもしれません。
この釣りで重要なのは、タチウオは神出鬼没な魚です。タチウオのいる水深は、時間帯などにより変わる為、船長の指示するタナ(深さ)を的確に狙う必要があります。